世界を驚かす覚悟をみたか



延長を含めて120分間に及ぶ死闘。
日本代表は失点せずに戦い抜きました。
ただ1点が取れなかった。どうしても1点が遠かった。
そして無情なPK決着。
今大会試合を重ねるごと成長していった日本代表は、本当に誇らしく強く逞しく世界と戦いベスト16で美しく散りました。

今大会の選手たちは、世界との距離を必要以上に感じることもない、自分たちをむやみに卑下することもない、アジアにだって日本にだってフットボールはあるんだ、と世界に、そして我々に知らしめてくれました。

この試合中に長友・遠藤という今大会の主軸が2枚目のイエローカードをもらい、累積警告で次戦の出場はありませんでした。
もしここで勝ったとしても、その先はかなり厳しかったに違いありません。
それでもどうしても勝ちたかった。何としても勝たせてやりたかった。
本当にいいチームだったと思います。

泣きじゃくる駒野を抱き寄せ一緒に泣いているチームメイトを見たとき、サッカー観戦で初めて涙がこぼれ落ちました。

駒野の痛みをみんなが分かち合おうとしているように思えました。
選手たちは、PK戦で敗れたことよりも、ベスト8に進めなかったことよりも、このチームでの戦いが終わることを想い、涙を流しているように思えました。

駒野はこの試合のことを生涯忘れられないでしょう。
日本躍進で次々とヒーローが生まれるなか、駒野は目立たず静かに自分の仕事をこなしてきました。
駒野だけじゃなく私たちもこの先何十年とこのシーンを思い出すことになるでしょう。

ドーハの悲劇と同様日本サッカー界の大切な記憶として、いつまでもいつまでも駒野の涙は私たちの心に残るのです。
94年アメリカ大会の決勝で当時のイタリアのエース、バッジョがPKを外した時の映像のように。


今大会、日本は十分世界を驚かせました。
煌めくスタープレイヤーがいなくても、「全員で」「心ひとつに」「献身的に」「賢く」「走り続ける」ことで世界と戦えることを証明してみせたのです。
サッカーはフィールドプレイヤー11人と控えの選手、監督やコーチとスタッフ、そしてサポーターのチーム競技であることを改めて証明してみせたのです。



今日落ち着いてVTR見てみると駒野が外したとき岡田監督は微動だにしていませんでした。
もう一回言います。
顔がもう少しアレなら「抱かれたいランキング」に登場してもおかしくないカッコ良さでした。
ここからまだまだW杯は熱くなります。個人的には今大会のマスコット、マラドーナ監督をもう少し見ていたいですね。